West Anatolia K23014

西部アナトリアのエーゲ海に近い町、アイドゥンのアンティークキリムです。
かなり大きめなサイズで真ん中から二枚接ぎになっています。
アイドゥンのキリムは、コンヤのデザインとも似ていて、こちらもどこかそんな気配があります。しかし、このようにぎっしりと装飾されたデザインはアイドゥンでみられる特徴です。
鮮明で多彩な色調、細い糸による細やかな織り、3メートルに及ぶ大きさでこの細やかな文様のアンティークキリムは、コレクションものです。
時の経過を感じる色あいも楽しめますが、全体に非常に鮮明な色で残っています。染色の仕上がりのよさと、よい状況下で使用されてきたこともあるでしょう。
オレンジやインディゴ、こげ茶やグリーンなど、いまだ鮮やかでアンティークということが感じられません。リペアあとなども見られず、とても状態の良いキリムです。
年代を感じさせるベージュは、よい落ち着き感のある色に育っています。
アイドゥンは今では農業が中心の地域となり、キリムの織りは行われなくなっています。そんな土地の、このように素晴らしい貴重なアンティークキリムは、非常に価値ある存在です。