カルスカウズマン K20120

色使いが独特の、美しいオールドキリムは、トルコのカジズマン（カウズマン）という町のものです。
４メートルを超える長さの大作です。
でありながら、模様は正確で緻密に織り続けられており、素晴らしい織り手によって
最初から最後まで、飽くことなく、心をこめておられたのがうかがえます。

このキリムの魅力はなんといってもこの柄の美しさとそれを引き立てる色使いです。
えんじのような茶色のような独特の色を中心に白が多めに使われてコントラストをだしており、
黒で縁取られた線がさらにそれをくっきりとさせます。
オレンジやピンク、ベージュといったパステルカラーが、ほぼ同量ずつ使われていて
このキリム自体がとてもバランスの良いものとなっています。

織りの素晴らしさ、染め色の美しさはいうまでもありませんが、織り手による色使いの技で
さらにその価値を高めているキリムです。
フリンジが茶色であることも、このキリムの配色バランスの絶妙さで、フリンジがこの色であることによって
このキリムの温かみや表情は全くちがってきます。
織り手を称賛せずにはいられない一品です。