Sivrihasar Kilim

中央アナトリア、トルコの首都アンカラにもほど近い、シブリヒサールのオールドキリムです。

非常に細やかで精緻な織りと、細やかな模様、鮮やかな色彩、整った構図。非常にハイクオリティーな一枚です。
細やかで詰まった織目からは、薄くしなやかな織り地の感触がイメージできることでしょう。
染め色の美しさも格別です。濃すぎる色や強い色は一つもありませんが、模様とその配色、コントラストと、何よりこれらの染め色一つ一つの、落ち着いていながら生き生きとした色彩によって、この鮮やかさが生まれています。

デザインは、垂直方向に積み上げられたミフラーブ文様です。このように複数のミフラーブを積み上げた礼拝用キリムは、シブリヒサールの特徴的なデザインで、バカル（トルコ語で「煙突」）またはチムニー（煙突状）と呼ばれます。このようなデザインは地名（シブリヒサール＝尖塔のある城）の元にもなっている、この地の遺跡から来たものとも言われています。
積み上げられたミフラーブの作る「バカル」が、美しい色によって完成されています。