Antep Cecim ガジアンテプオールドジジム K23471

東部アナトリアのガジアンテプのオールドのジジムです。トルコ南東部にあり、シリア国境に近い町です。
アンテプというのは、1920年代以降より、ガジアンテプと呼ばれる以前の、オットマン朝時代の呼び方です。
とても明確なデザインと色使いで、きっぱりとした潔い印象のジジム織りが全体にほどこされています。
ワイン色のように染められた色の糸がとても美しく印象的で、この色と濃い青との組み合わせ、この色と濃い茶色の組み合わせがそれぞれにとてもよい色合いの雰囲気を出しています。
白も効果的で、全体をすっきりとさせています。ジジムの織りは整然としていて、すがすがしく背筋がピンと伸びるようです。
フィールド部分は大きなキリムから一部分を切り取ってきたような、その外側にも連続性を感じるようなデザインです。
このキリムの枠の中だけに器用に収まるというより、見えない可能性や広がりを感じることができます。そこがこのキリムの面白いところです。