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中央アナトリア、小アジアトルコのちょうど真ん中あたりに位置する、オブリュクのオールドキリムです。 かつてはヨーロッパとアジアの交易ルートとして栄えた都市でした。 オブリュクの伝統的なデザインのキリムは世界中に知られています。礼拝用のミフラーブ文様、その先端と、両肩に生命の木が置かれている、このようなデザインです。 こちらの場合は、ミフラーブの内部の中央にメダリオンが描かれ、そこからオオカミの口と思われるモチーフのアレンジが加えられています。 よく撚られた細い糸で、緻密に織られています。グレーがかったパープル、赤、ベージュ、草色といったシンプルな平織部分の織り目がとてもきれいで、..

中央アナトリア、小アジアトルコのちょうど真ん中あたりに位置する、オブリュクのオールドキリムです。 かつてはヨーロッパとアジアの交易ルートとして栄えた都市でした。 オブリュクの伝統的なデザインのキリムは世界中に知られています。礼拝用のミフラーブ文様、その先端と、両肩に生命の木が置かれているデザインです。 こちらはどちらかというとアナトリア全体でよく見られるモチーフを中心としたデザインです。 ボーダーがとても個性的で、おそらく陰陽のモチーフや櫛文様でぐるりと取り囲まれています。一番内側のボーダーの六角形に斜めのストライプが入った細かな文様もユニークです。 クレパスで描..

大胆な色とデザインが目をひくオールドキリムです。 フィールドと内ボーダーを彩る、鮮やかに染まったピンクに濃い青、深い緑は、とくにオールドとは思えないほどのいきいきとした発色のよさです。中央に思い切って入れられた白い模様が、これらの色の鮮やかさをいっそう引き立てます。 しっかりとした構図で、全体にコントラストの効いた模様が織り込まれています。 細かく角々とした、直線的でモザイクのような幾何学模様の織り地には、キリム特有のスリット（色と色の境い目にあく隙間）がみられます。このスリットは、例えば間仕切りやのれんのような用途でキリムをかけて使う際、ほどよく光を通し、陰影をもたらします。 外側に..

コンヤ地方のデザインの影響を受けた、近郊の都市オブリュクのアンティークキリムです。 抜けるような色の育ち方が特徴的で美しいキリムです。とくにベージュやグレーなどの淡い色のつくる陰影が、控えめながら多彩さを持ちます。 赤や茶色などの濃いめの色も、この淡い独特のニュアンスを邪魔しない、ほどよく落ち着いた褪せ感があります。これらの色が合わさって、キリムにメリハリと、淡さの陰影を際立たせる効果があります。もちろん、これはアンティークにまで育ったからこ楽しめる色合いで、元のキリムの色彩はまた違った味わいのものだったことでしょう。長い年月がたった後の色の状態までも、織り手が意識していたわけでは..

コーカサス地方のアゼルバイジャンにある都市、クバのオールドキリムです。 フィールドに並ぶ独特の幾何学文様は、中に花文様が置かれています、ジグザグのボーダーと合わせて、どちらもクバキリムの特徴のひとつです。 はっきりとした赤と深い青、黒という全体に濃く深い色に、白をポイントにはっきりとしたコントラストの力強い色彩も、クバらしいものです。 フィールドの文様の青いモチーフの染めむらのグラデーションも非常に味わいがあって美しい色合いです。遠くから全体を見るときにこの青に注目すると、青い部分全体でまたグラデーションをなしているような、別の美しさが楽しめます。 近づいてみるとなんとフィール..

コーカサス地方のアゼルバイジャンにある都市、クバのオールドキリムです。 ジグザグ模様を重ねた、大きな連続するメダリオンはインパクトがあります。左右のボーダーにも、内ボーダーのなにか植物のモチーフと思われる文様にも、ジグザグ模様。 色は濃い、深めの色が中心で、シックないいオールド感が出ています。全体にセピア色をかけたようなコクがあり、フィールドの夕焼けのような赤みを帯びた茶色と、その染めむらが美しく出ています。 鉱物のような鈍みのある灰色がかった青も、とても味のある色合いです。 細やかな目の織りが時間とともにつややかな表面となっていて、肌触りもよさそうな風合いに育っています。 ..

インディゴの美しさがひときわ素晴らしいオールドキリムは、コーカサス地方、アゼルバイジャンのカスピ海に近い都市、クバのものです。 ざっくりとした織りがこなれてさらにしなやかな質感に育ち、風合いがなんともいえないよい具合です。 比較的大胆ですっきりとシンプルなデザインが、このキリムの最大の魅力である色彩と本当によく合っています。 色合いの美しさを最大限に引き出すデザイン、そのデザインが美しくなる色彩、織り手のセンスと技術、想像力に創造力の高さがうかがわれます。 織りも非常に素晴らしく、上下、左右の模様は対称に配置されています。正確な、バランスのとれた技術の高い織りです。 そして..

コーカサス地方にある、クバのオールドキリムです。クバは現在はアゼルバイジャンの町。 黒い囲み（縁取り）のくっきりとしたデザイン。色使い。模様のあちこちに用いられたジグザグの幾何学模様など、 コーカサスのキリムらしい特徴を持ちながら、縞模様にアレンジされています。 ジジムなどに見られる縞模様とは、また異なる風情を持っています。 野性的な雰囲気というより、山岳的な民芸調。チロリアンテープのデザインなども思い起こされるデザインで、 やはりロシア・ヨーロッパ風の影響を感じます。 にぎやかなマルチカラーに加え、ところどころに黒い縁取りが入り、くっきりはっきりした印象。..

東部アナトリアのマラティアのアンティークキリムです。 もともとのキリムとしての質が高く、さらにアンティークとしてのコンディションが非常によく、両方の条件がそろったキリムです。 これだけのサイズにもかかわらず、糸が細く、非常に緻密に織られた織り目、織り手はどれだけ織りの時間を費やしたでしょう。 文様も精密で、正確に織り込まれています。 中央から二枚接ぎになっていますが、ほとんど正確にぴったりと合わさっており、左右の文様の縦幅などはほぼ同じくらいに整っています。 二枚は、遠目にはフィールドの地の色にみられるほかは、左右の文様の色にあまり極端なトーンの差がありません。 また、..

トルコで、質、量ともに一、二を争うキリムの産地、マラティアの美しいアンティークキリムです。 織られてから100年近い時を経ているアンティークキリムには、独特のこなれ感と深い味わいがあります。 このキリムは、まず柄がとてもめずらしく、ユニークです。全体の構図をみても、なかなか見かけないデザインです。 左右が対称で、きちっと織られていて、織り手の技術だけでなく、性格も垣間見えるような気がします。 ウォッシュをかけたデニムのような風合いや、馴れた織り地やジジムの目、本来ならアメリカ国旗のようなはっきりとした色合いのこのキリムが、アンティークにまで育つことによって、どんな空間にも馴染み..

東部アナトリアのキリムの主要産地のひとつ、マラティアのアンティークキリムです。 ４メートルを超える長さの大きなキリムの中に、色彩豊かな美しい世界が展開しています。 細く撚られた上質なウールを使い、丹念に織られた細やかな織り目は素晴らしい手仕事です。 あざやかな赤と青、オレンジとがメインカラーとなり、フィールドと六角形のメダリオンを彩っています。 また、細かい部分を彩る草色やベージュ、水色や薄い紫、ピンクベージュなど、どの色も美しい染め色です。 メダリオンを取り囲む白いデザイン部分や、フィールドとボーダーの境目の、白地と文様が入れ替わるデザインなど、凝っている上に完成度の高い..

色鮮やかなマラティアのジジムです。 上半分と下半分が異なったおもむきで織られているのがユニーク。 同じ黄色や青、茶色などを使って同じ赤の平織りにほどこされたジジムですが、白や黒の糸の有無や模様の違いで全く違った表情を見せてくれます。とくに広い面積を占めている上の赤の平織りの染色がとても美しく、全体を明るくし、見るものをぱっと明るい気持ちにしてくれます。 大胆で野性的で、シンプルな上の模様と、緻密で精巧で、きちっとした印象の下の模様。それぞれに二つの顔を楽しめる華やかなキリムです。 小さなサイズできりっと鮮やかで個性的なジジムは、とても鮮やかなワンポイントになります。..

東部アナトリア、マラティアのオールドチュワルです。 タウラス山脈の麓に位置し、肥沃な土地から良質な羊毛が得られるマラティアは、質・量ともにキリムの主要な産地です。 チュワルは、もともと穀物などの貯蔵袋だったもので、遊牧民たちの生活に欠かせない道具のひとつでした。このようにシンプルな横縞の模様にジジム織りなどの装飾がほどこしてあるものが多く、丈夫に織られています。 色合いはシックで深く、クルド人のキリムにみられる重厚な雰囲気です。とくに、インディゴの濃淡と、年月とともに褪せて派手さをそぎ落とした赤がとてもよい色合いです。 しっかりと詰まった織りに、ジジムの帯のような装..

マラティアのオールドのチュワルです。 もともと貯蔵袋として使われていたチュワル。遊牧の移動の際に「見せる」ことも意識して織られたのが感じられる 鮮やかな色や装飾です。 特に、鮮やかな染色と、しっかりとした精巧なジジムの織りが放つつややかさがこのキリムの魅力です。 上下のボーダーの発光するような黄色。まさに深紅と呼ぶに相応しい赤。 ジジムにはまたひと味ちがう朱赤やグリーン、カーキなどが目を楽しませてくれ、白い糸がその色彩を一層引き立てています。 野性的でシンプルな横縞の平織と、精巧なジジムのコントラストが面白い、あざやかなチュワルです。 品番　： K21008 サイズ： 130c..

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質、量、ともにトルコで一、二を争うキリムの産地であるマラティアのものです。 「見せる」ことを意識して織られたのが感じられる、色や装飾で、特に、染色とジジムの織りが素晴らしく、このキリムの魅力です。 太陽の色をさまざまに表現したような黄色やオレンジ、赤の縞模様は鮮やかです。 そこに夜の色を加えたような紺色が全体を引き立てています。まるで夜の闇がせまった夕方のあかねの空のようです。 そのせいか、強くエネルギッシュな色彩にもかかわらず、オールドらしい落ち着きがあります。 野性的でシンプルな横縞の平織と、精巧なジジムのコントラストが面白い、あざやかなチュワルです。..

質、量、ともに豊富なキリムが生まれてきた、そして現在もさかんに生産されているマラティアのオールドのチュワルです。 チュワルとは貯蔵袋として使われたキリムのこと。 オールドらしいこなれ感や、染色の落ち着きが、しっくりと調和しながらも、黄色とインディゴ、そしてしっかりと輪郭をとった 模様の外側の白などの鮮明なコントラストが美しい一枚です。 その白の内側に描かれたメダリオンを取り囲むドラゴンのフックのような文様が見事。その色も淡い赤を中心にさまざまに移り変わり、 飽きることなく楽しませてくれます。 シックさの中に不思議と輝きと存在感、それに明るさのあるキリムです。..

質、量ともにキリムの有数の産地であるマラティアのオールドのチュワルです。 リネンを思わせるような、すっきりとしたサンドベージュのチュワルはオールドの風合いを持ちながらも さわやかでクールな印象。チュワルとしては珍しい印象の色合いです。 ナチュラルなマリンテイストや、ジャンクスタイルのインテリアにも品よくマッチします。 ブラウンやインディゴ、ベージュに、ほのかなピンクや淡い茜色が、血の通った温かさももたらします。 織りはしっかりとしていますが、しなやかさのある平織り地で、ソファクロスなどにも生かすことができます。品番　： K23556 サイズ： 152cm x ..

質、量、ともにトルコで一、二を争うキリムの産地であるマラティアのものです。 「見せる」ことを意識して織られたのが感じられる、色や装飾で、特に、染色とジジムの織りが素晴らしく、このキリムの魅力です。 上下と中央のボーダーの黄色は、黄色というだけでは表現できないような、黄色を何度も何度も塗り重ねたような、濃い、とも深い、ともちがう、強い強い黄色です。 また、ジジム施された部分をみると、びっしりと細やかに目が詰まっていて、精巧な織りです。 染め色も美しく、とくに目を引くオレンジの染めは、オールドとは思えないほどです。 野性的でシンプルな横縞の平織と、精巧なジジムのコントラストが面..

マラティアで織られたオールドのチュワルです。 寄せて返す波打ち際に残った跡のような、太さや色の異なる縞模様には動きが感じられ、キリムの表情を豊かにします。 単純にいえば赤・青・黄という三原色による縞模様ですが、草木染めとオールドの風合いが見せるその色合いは多様で、 実際には無数の複雑な色の変化によって成り立っています。 見ると、縞の部分にはスリットが見られます。これは織られてゆく過程で織り方に変化があったということ。 どのような事情でそうなったかは、いまは突き止めることはできませんが、何らかの織り手たちの都合という、偶然や 日常もキリムに反映され、私たちはこうしたドラマ..

質、量、ともにトルコで一、二を争うキリムの産地であるマラティアのものです。 「見せる」ことを意識して織られたのが感じられる、色や装飾で、特に、染色とジジムの織りが素晴らしく、このキリムの魅力です。 上下と中央のボーダーの黄色は、黄色というだけでは表現できないような、黄色を何度も何度も塗り重ねたような、濃い、とも深い、ともちがう、強い強い黄色です。 また、ジジム施された部分をみると、びっしりと細やかに目が詰まっていて、精巧な織りです。 染め色も美しく、とくに目を引くオレンジの染めは、オールドとは思えないほどです。 野性的でシンプルな横縞の平織と、精巧なジジムのコントラストが面..

質、量、ともにトルコで一、二を争うキリムの産地であるマラティアのチュワル。 「見せる」ことを意識して織られたのが感じられる、色や装飾で、特に、平織りの部分と緻密な模様の部分の組み合わせがこのキリムの魅力です。 強く主張する色の多いチュワルのなかで、とてもシックでおだやかな感じのする一枚です。 グレイッシュなベースに、ほんのり赤みをもつ淡い色の横縞と模様。グレーと同系色のパープルが美しく効いています。 野性的でシンプルな横縞の平織と、精巧な模様のコントラストが面白く、それでいてやわらかなチュワルです。..